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福祉と街づくり(1)

自分のことを好きでなければ、自分を大切に出来ない。

自分を大切に出来なければ、自分の街を大切にしようなどとは思わない。

どうしたら、自分を好きになれるかというと、たくさんの人に愛されて育つ子ども時代があれば最高だ。

しかし、たくさんの人でなくても、ただ1人の人にでも自分が受け入れられてきたという感覚をもてれば少なくとも生きてはいける。

逆に言えば、全くそういった感覚がなくても、今生きているという時点で、その人は愛され、必要とされた過去が少しはあったということがいえる。

あなたは大切な人だよと伝え、命を保障することを福祉だとするなら、その中には、街づくりも完全に含まれる。

なぜなら、たとえお金がたくさんあっても、自分の街に簡単に出て行けない街なら、それは差別隔離となる。

タイのバンコクに行ったとき、視覚障害者の人が大きな道路が出来たために、交通事故でほとんど死んでしまったという、ブラックユーモアと思いたい現実の怖い話を聞いた。

今、国立市には駅前周辺の街づくりの話が持ち上がっている。
私も国立に住んで、25年になるが、国立市を選んだ理由は、国立駅の片側にスロープがあったことと、大学通りの美しい町並みに心引かれたことだった。

自分の住む場所でも、車イスを使っている私が外にしょっちゅう出て歩きたくなる街であるかどうかは、非常に大きなポイントだ。

例えばバンコクの様に出て歩くのが危険な街になってしまうのなら、たとえ地域に住んでいても、危険すぎて家に閉じこもることになる。

生きていくために必要なのは、お金だけではない。そのことはみんな知っていると思うが、人と繋がることが容易な優しい街も心の原風景として私たちには絶対に必要なものなのだ。

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